2020年12月11日|日門網さんの定置網漁

日門網さんと斉吉

斉吉の本店「鼎・斉吉」の看板メニューは海鮮丼です。

海鮮丼の魚には旬のものを取り入れることも大切にしていますが、もう一つモットーにしているのが「地元の魚を使うこと」です。

店では地魚(ぢざかな)と呼んでますが、地元で獲れた魚を使わせていただくことでその日の朝水揚げ→その日のお昼に海鮮丼に。ということもできるようになります。

 

今回はお店の魚の市場仕入れで特にお世話になっている「日門網漁業生産組合」さんから呼んでいただき、定置網漁に同乗させていただけることになり、その様子をお届けします。

日門網さんです!

 

出港します

この日は11月上旬。早朝4時に集合します。まだ真っ暗です

日中と違い、かなり冷え込んでいます。

出港してから漁場までは20分程で到着します。

じっとしていると沖の風も冷たく陸にいる以上に寒いです!

漁場が近づいてくると漁師のみなさんも徐々に戦闘モードです。

 

定置網という漁法

「定置網」という漁法は、魚の通り道に漁網を設置しておいて、回遊している魚を漁網に誘い込むような漁法です。一網打尽にしない漁法で持続可能という観点からも注目されている漁法です。

魚は定置網の中で網を揚げるまで泳いでいます。

お話を伺っていると網の構造や魚の習性を利用していることなど、昔からの試行錯誤の上に考えられた方法であるということが分かります。

 

漁が始まります

 

漁が始まりました。

網の端の方から網を巻き始め、少しずつ左右のバランスを取りながら前進していきます。

船のクレーンや風の音が鳴っている中、ジェスチャーも交えチームワーク良く漁が進んでいきます。これは一人ではできません。チームワーク大事です。

 

向こう側の目印に近づいてきましたね。

 

さあ。どのくらいの魚が網に入っているのか期待が高まります。

 

いよいよ水揚げ

いよいよ網の巻き揚げが始まりました!

啓志郎はこんなにも近くで見せていただいております。

みなさんの息の合った仕事で徐々に網が上がり魚の動きで水面がバシャバシャと賑やかになってきました!

 

おおー!!魚が見えました!

サケ、サバ、ブリなどさまざまな魚が入っています!

網で水面に現れた魚はすぐさま船に設置してある水揚げ用の網ですくわれます。

1回目の漁に大興奮していると少しずつ日が昇りはじめていました。

海の上でこんなきれいな空を見ると自分が普段考えていることは大自然の中のごくごく一部だということを感じます。

現場にいるときの感覚や、空気、匂い、音などはなかなか写真やSNSでは全て伝わらないものですが、さっきまで泳いでいた魚がどんどん水揚げされていく様子は1匹1匹に思いを寄せて大事に使わせていただくという気持ちを強くしてくれるようなものでした。

 

あら、漁師さんのお一人が他の皆さんから離れて何かしています。

近づいてみると、水揚げ直後のスズキのエラに包丁を入れ、いわゆる「血抜き」の処理をされていました。

船上で水揚げ直後にこのような一手間を掛けてくださることで非常に良い状態で市場に運ぶことができるそうです。

2回目の漁の前の僅かな間に船上ではみなさんが次々に漁の判断を繰り返しています。

我々は、お邪魔にならぬよう必死でした。

 

水揚げ直後の立派なサバです!手の大きさと比べると大きさがわかると思います。

上から見た写真です。すごい厚みですね。

獲ったばかりで背中の模様も見たことないくらいパキッとしています。

こうやってしっかり見ると芸術的にきれいな模様です。

 

そうしているうちに2回目が始まります。

ご覧ください。大漁です。

網が破れないか心配なほど、どっしりとした様子で水揚げが繰り返されていきます。

 

貴重な魚を大切に

漁が終わり、猛スピードで港に戻ります。

船上では水揚げになった魚を魚種ごとに選別し、氷水で冷却しながら輸送に備えます。

 

今回、日門網さんの漁に同行させていただき、改めて獲ってくださる漁師さんのおかげで良い魚を扱うことができるんだと強く感じました。

 

日々、天候や海の様子など大自然と向き合う漁師さんの強さ逞しさに憧れの気持ちもある一方で、自然の力や厳しさに怯んでしまうような気持ちもあります。

 

日門網さんの魚は近い場所で漁がされていて鮮度が良いことや、船上での魚の扱いが丁寧なことから市場でも真っ先に目が向く魚です。

これからも感謝と尊敬の気持ちを持って仕入れさせていただいた魚を良い状態でお客さんに出して喜んでもらえるように。

余すところなく使い切り、無駄にしないということを当たり前にしていきたいと思いました。