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斉吉気仙沼便り:鍋のきもち

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2014年07月04日斉吉気仙沼便り

鍋のきもち

工場(こうば)からは 甘辛い醤油が湯気になって立つ匂いがしています。
金のさんまが炊ける匂いです
ガス台に 直径40cmほどの大きさの鍋を並べて 弱火でゆっくり炊きます
家庭にあるものよりは大きいですが
炊く人が 一人で持てる大きさの両手鍋です。
あまり大きな鍋を使うと、底に近いところでさんまが潰れたり
するので、ずっとこの大きさです
返したれと新たれ(調味料)を合わせてさんまを入れ、紙のふたをして火にかけます
しだいに鍋の中でたれは対流し、表面いっぱいに、お醤油色の細かい泡がひとつひとつのさんまをつつみこんでいます。泡ができてははじけ、できてははじけ、ことこと ぷくぷく
続いていきます
さらに 炊いていくと細かい泡は 少し艶のある醤油色になってきて、とてもきれいな色に思えます。間もなく炊き上がるサインです

この 細かい泡は新しい鍋ではできないことがわかりました。
震災後に鍋も新しくなり金のさんまを炊き始めた時、できる条件をそろえても、泡が大きくぼこぼこしてつつみ具合が悪く、それがどうしてかわからず困りましたが 鍋が慣れてきたらよくなったのです。
人がさんまの加減を見ながら火を調整すると 間違いなく細かい泡でさんまをつつんで炊いてくれます
鍋なのに 無機質なものではないようにさえ思えます

きっと道具も鍋も気持ちがあって、さんまを炊く大切な仲間です
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