ばあちゃん 磯まわり

朝は−10度 痛いような寒さの日が続いています。浜へ降りた時の寒さは なお一層です。こうなると、春は 少しずつ やって来るはず と 気配探しをしたくなります。
 真っ先に思い浮かび どうだべ?と思うのがわかめを始めとする海藻の様子です。
柔らかい新芽のわかめが採れるころ
浜近くの暮らしには 「磯まわり」
の仕事があります。
まつも や ふのり採りです。
潮の引いた磯に長くつを履いて降り、冷たい風と冷たい海水の中 岩から海藻を刈ります。とれた海藻は担いで坂をずっと上って家に持ち帰り 細かいごみを丁寧に取り除き 天日に干します。主役は ばあちゃん
 80歳をこえる先輩もたくさんおいでです。やる気満々のばあちゃん達は この寒さの中 いそいそと 浜を見に降ります。
まつも も ふのりも 「開口品目」
のうちのひとつで その地区の漁協が 採って良い日を決めます。開口の日に漁業権の有る家の人たちだけが採って良いものです。でも今年は 開口がありません。
磯は 津波でもぎ取られたり 地盤が下がり 危険だからということもあり、震災以来 気仙沼地区では あわびも 雲丹も 開口がありませんでした。

家族からの心配もよそに
ばあちゃん達は 磯近くに行って眺めては 「今年はいっぱいおがってんのっさ(生えている) ほれ 今までより潮高いがすぺぇ」と悔しそうです。

厳しい時代を生きてきた 気仙沼のばあちゃん達は 家を束ね はっぱをかけるのが仕事のように 家族を叱咤激励 さらに 自分も できる仕事をどんどん見つけては こつこつ 積み重ねています。
私たちは 頭が上がらないことも多いけど この明るくおっかないばあちゃん達は絶滅危惧種
(すみません!笑)です。次の代へ続かないといけない大事な気仙沼の芯だと思います。